大阪ものづくり優良企業賞2016

“金属に魂を入れる”熱処理加工で世の中に役立つ製品を

審査委員特別賞 東洋金属熱錬工業所企業詳細ページ企業情報ページ

1世紀以上走り続ける金属熱処理のエキスパート

素形材産業の一角を担う金属熱処理は、日本が世界に誇る基盤技術の一つ。鉄鋼を中心とした金属材料は加熱し冷却するという熱処理加工を施すことにより、見た目は変わらなくとも素材の性質が変化し、耐久性、耐摩耗性、耐疲労性さらに耐触性、耐熱性といった種々の特性が与えられる。その特性から、金属熱処理は、材料が世の中に役立つ製品に生まれ変わるために「金属に魂を入れる」仕事であると同社は考える。

1909年の創業以来、金属熱処理加工専業としての道を一貫して歩み、日本のものづくりを支えてきた。1世紀以上の歴史において幾多の試練を経験する中でも、「お客様の信用を大切にする」という経営理念を見失うことなく、熱処理技術の練磨と向上に研鑽し、今日では自動車を中心に、鉄鋼、建設機械、農業機械、産業機械、工作機械、船舶機械さらに宇宙航空産業に至るまで、広範囲の顧客から高い評価を得ている。

製鋼メーカーで圧延された丸棒鋼の熱処理受託加工では、国内トップクラスのシェアを誇る。丸棒鋼はシャフト等の機械構成部品に加工され、自動車産業を中心とするあらゆる機械産業の基盤となる構成素材として位置付けられており、丸棒鋼の熱処理を通じて社会に貢献してきた。

コイル専用焼却炉で顧客コストを低減

自社開発したコイル専用焼入炉は、コイル状態での丸ごと熱処理を可能に。これにより工程の短縮や材料ロスの激減などのメリットを提供し、顧客のコスト低減に寄与している。

2011年に新設した国内最大、世界最大級のピット型ガス浸炭炉は、直径4mまでの大型浸炭歯車(製鉄機械、船舶向け)や大型ベアリング(風力発電向け)の熱処理が可能で、国内メーカーの国際競争力向上に大きく貢献した。

『熱処理の東熱』として、永年の伝統により培われた顧客からの絶大なる信用力が同社の財産。熱処理加工受託先数は年間で約650社に及ぶ。熱処理業界のリーダー的存在として熱処理新技術に積極的に挑戦してきた成果として、丸棒鋼や大型浸炭品などで他社にない独自の熱処理設備と技術・ノウハウを確立し、他社が追随できない得意分野を有することが同社の強みだ。

社員の約7割が有資格者の技術集団

同社は一般熱処理である焼入焼戻し・焼ならし・焼なましを初め浸炭・浸炭窒化・窒化処理など高周波を除く熱処理全般に対応できる設備、技術を有する金属熱処理加工専業者だ。

「東熱は熱処理技術、技能を売る会社である」との理念のもと、技術者の技能向上に努め、社員の約7割に達する203名が金属熱処理技能士資格を保有する技術集団を形成している。豊富な技術スタッフと蓄積された技術力に対する信頼から頂く「熱処理のことであれば東熱に聞けば何とかなる」という顧客の声が社員の励みだ。

海外市場を見据えた事業展開に挑戦

国内では大阪、高砂第一、高砂第二、加西、九州の5工場に総計155基の熱処理炉を有し、小物から大型品まであらゆる金属の熱処理を扱うことができるため、総合力があり「熱処理のデパート」とも言われている。また海外では中国江蘇省に常州工場を有し、丸棒鋼の熱処理を中心に業務展開する。

熱処理加工工程において大量のエネルギーを消費する熱処理業は、コストに占める燃料費の割合が高く、エネルギー価格動向が採算面に非常に大きく影響する業種。今後もエネルギー原単位低減のための省エネルギー投資に積極的に取り組んでいく考えだ。2007年には「ISO14001」認証を取得し、全社員が環境負荷の低減活動に取り組んでいる。

2013年、同社初の海外拠点となる東熱(常州)熱処理有限公司の常州工場が稼動。中国に引き続き、タイにも現地法人を設立し工場建設の準備をしている。近年の新興国市場の経済成長や円高の進行により、国内企業の生産拠点の海外移転、現地調達化進展に伴い、海外での熱処理加工ニーズが高まっており、海外市場を見据えた事業展開にも果敢に挑戦していく考え。2015年12月に高砂第二工場航空宇宙ユニットが、航空・宇宙・防衛産業の品質マネジメントシステムである「JIS Q9100」認証を取得。今後成長が期待できる分野として設備投資、人材育成にも力を注ぐ。

  • 住所/〒555-0034大阪市西淀川区福町1-6-20
  • TEL/06-6477-3871
  • FAX/06-6477-3887
  • 創業/明治42年6月
  • 設立/昭和13年10月
  • 資本金/8203万円
  • 従業員/293人
  • HPアドレス http://www.tonez.co.jp

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