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ものづくり企業発見!企業インタビュー

中小企業総合展2013 in Kansai 出展企業の紹介

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次代を担う新人を育成する「技能伝承ソフト」を展示会でPR

株式会社大幸精機 代表取締役 小柴 孝文 氏

株式会社大幸精機
代表取締役 小柴 孝文 氏

展示会でコネクションをつくった企業は、数えきれないほどある小柴氏。「自分で言うのもなんやけど、展示会仲間の間ではけっこう有名やねん(笑)」。

会社名株式会社大幸精機
住所〒581-0003
大阪府八尾市本町6-11-21
電話番号072-922-3066
代表者名代表取締役 小柴 孝文 氏
設立1990年(平成2年)
事業内容精密機械部品および各種金属加工
自動車部品
弱電部品
精密機械部品

毎年出展予算を確保して4つの展示会に参加

中小企業総合展の展示写真

株式会社大幸精機は、平成2年に設立された若い企業だが、2010年には大阪府の「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞するなど、中河内を代表する精密機械部品および各種金属加工の匠企業として評価を確立している。自動車部品や弱電部品、精密機械部品の分野を中心に、とりわけ切削加工の難しい銅素材ではトップクラスの加工ノウハウを有している。マシニングセンタやNC自動旋盤、三次元測定機など積極的な設備投資により生産性を高め、コストダウンや短納期といった顧客ニーズにも対応してきた。

同社では毎年度、相応の出展予算を確保して年間4つの展示会に出展している。今回の中小企業総合展は、「実のところ、日程も会場ももろにかぶっている『微細・精密加工技術展』への参加が決まっていたので、どうしようか迷ったのですが、まったく違う来場者層を相手に、どんなアプローチができるのか興味もあり、息子に中小企業総合展を任せることにしたのです」と小柴氏。

たしかに、微細・精密加工技術展の場合、同社の専門である金属加工分野なので、来場者はターゲット企業とほぼ一致している。ゆえに、うまい具合にニーズがマッチングすれば、商談成立という可能性は十分にある。一方の中小企業総合展は、あらゆる業種の企業が参加しているので、物見遊山の来場者も多く、潜在顧客を見つけるのは至難の業。

「今回の展示テーマは、『おおさか地域創造ファンド』の助成金対象に採択された技能伝承用パソコンソフト『切削加工支援システム』をPRして、引き合いを獲得すること。東京の機械要素技術展、大阪の微細・精密加工技術展と中小企業総合展で、それぞれどんな反応があるか、マーケティングを兼ねて出展しました」。

大阪と東京で違うの反応が返ってきた新人教育用ソフト

今回の展示会でPRした技能伝承ソフト

同システムは、NC旋盤の未経験者が、操作方法をパソコン画面の対話形式で習得できる新人教育用ソフト。2011年からの3ヵ年事業で大阪産業振興機構の助成金1千万円を活用して、大学、ソフトメーカー、同業者5社と連携して制作に取り組んできた。図面のデータを入力すると、ソフトが図面データを解析して、蓄積されているデータベースの中から最適な切削工具や工程を自動的に選択し、NC用のプログラム(ファナック仕様)を生成するもので、あとはそれをUSBなどのメモリにコピーして、NC旋盤に流しこんでやればよいという優れものだ。

ソフト制作を思い立ったきっかけは、「工業高校の新卒社員を一人前にするのに、四苦八苦していたから」と小柴氏は説明する。
「卒業したての新人を育てるには、最低でも3年間は修行期間が必要。つまり、3年分の給料約800万円が、新人教育のための投資ということになる。しかも熟練者がマンツーマンで指導しなければならないので、その分工場の生産性も落ちる。この無駄を、なんとか解消できないかと考えたのがソフト開発のきっかけです。このソフトは販売価格20万円ですが、パソコンができる子なら1週間でNC旋盤の基本的な操作がマスターできます。3年間800万円の無駄な人件費が、20万円のソフトで解消できるのだから、こんな合理的な話はないと思いませんか」。

同氏のこうしたセールストークに対して、東京と大阪ではまったく違う反応が返ってきたという。「東京では、『20万円は安い。後日、会社までデモソフトを持って営業に来てほしい』という反応が大半だったのですが、大阪では、『20万円?そないに高いもん、営業に来てもろても買わへんで』といった拒否反応。東京・大阪の今の経済情勢や、市場規模を反映しての結果だと思います」。

また、顧客候補として期待していた工業高校の教師の反応も、「こんなソフトが普及したら、生徒に教えることがなくなってしまう」という否定的なものだった。結局、3つの展示会での引き合いは、東京が20件、微細が18件、総合展が2件という結果で、今後、専任者を配置して各社に営業をかけていく計画だ。

次回からは、社会的な問題からアプローチする展示手法で出展

写真のマシニングセンタは、大阪府の
「小規模企業者等設備導入資金助成法」
の助成金を受けて購入したもの。

創業以来、工場の設備投資には
積極的に取り組んできた

中小企業総合展を担当し、2件の引き合いを獲得した息子さんは、イベントを通じて20社の来場者と名刺交換ができた。自らの勉強不足を痛感しながらも、一定の成果はあったと思っている。ただ小柴氏は、「展示手法には改良が必要」と反省している。

「PR表現が、来場者を引き付けるインパクトに欠けていた。若者のものづくり企業離れとか、新人育成の難しさなど、もっと社会的な問題からアプローチする、ソリューション営業的な視点が必要だったのではないかと反省しています」。

同社では、今回の展示会での来場者の反応を参考にして、PR方法に改良を加えながら、今後も展示会活動を積極的に展開していく意向だ。同時並行的に、ソフトの8月完成を目指して、データベースの加工パターンを50種類程度に拡充していく宿題にも取り組んでいく。

小柴氏がこのソフトを開発した究極の目的は、「多くの若者たちにものづくり企業に関心を持ってもらい、就職先として選んでほしい」というもの。そうすれば、今よりも明るい未来が業界にも拓けてくるはずという願いがそこにある。飄々とした語り口調ながら、本音でずばずばおっしゃる辛口の経営者だが、ものづくり企業のメッカ大阪の伝統産業をなんとか活性化させたいという、熱い思いを胸に秘めたアイデアマンでもある。

 取材日:2013年6月26日(水)  ライター:三浪伸夫

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