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ものづくり企業の次の一手は? 毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。
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5年後、10年後の夢を語れるニュータイプの溶接屋。

資本は手持ちの10万円、溶接技術者と2人で世界一の溶接屋を目指し、4年前に創業。当時の仕事場はガレージと、まるでApple創業時の話を聞いているようだ。
先日法人化を果たしたノースヒルズ溶接工業株式会社は、真空装置メーカーに勤めていた北坂規朗氏と溶接技術士の伊達啓志工場長が共同で設立。
「これまでの製造業のイメージを変えたい」と北坂氏は語る。
「たとえば工場をガラス張りにして、溶接する姿を見えるようにするとか」溶接の課題は安定した品質の提供だという。

溶接は基本、人の手でおこなうため、ばらつきが出やすい。しかも現在は深刻な後継者不足。
品質を安定して提供するためには、ロボットが最適だという。
「最近ではロボットアームの小型化も進んでいるが、産業界にはまだ知能を持つロボットは存在していません。将来的には、特殊技能をもった技術者の育成と並行して、同社の熟練の職人伊達氏のノウハウを移植したロボットを開発したい」という。
AIやCCDカメラ、センサーを搭載し、自分で考えて仕事をする溶接ロボットが働く風景。それはたしかに製造業のイメージを変える。設立まもない同社だが、精密TIG溶接分野においては、国内有数の技術力を誇り、クライアントは多岐に渡る。
半導体、エネルギー、自動車、航空宇宙、家電、防衛、薬品、食品など、幅広い業種において、溶接技術の観点からあらゆる角度で提案する。新たな開発製品についても開発段階から、共同で取り組みを進めることもあり、技術特化型の溶接事業者として存在感を発揮している。
そこまで企業を惹きつけるのは、まだ32歳の若き社長、北坂氏の卓越したプロデュース能力と、それに応える高い技術を持つ伊達氏の腕だ。
また新日鉄住友ステンレスの新素材「二相ステンレス鋼NSSC2120」の実用化の研究を、山口大学の栗巣准教授等と進めるなど、産学官連携にも積極的な姿勢をみせる。同社が手がける案件は最先端技術に関わるため、世の中に出回っていないものも多く、5年後、10年後の用途開発を目指すものであり、まさしく「未来を語れる溶接屋」といえる。現在、社内ではTIG溶接を主体とした溶接に特化しているが、近隣企業と協力した一貫体制を築いている。
ものづくり企業の集積地・東大阪という立地から、近隣には多種多様な加工をおこなう会社があり、溶接はもちろん、切削やプレス、表面処理など、多様な専門加工会社のネットワークを形成して、積極的に事業を拡大しているという。「最終的にはメーカーになりたい。今は開発・試作が中心ですが、今後はうちでしかできないものだけを量産することで、差別化を図りたい。BtoCの最終商品もつくりたいですし、やりたいことは山ほどあります」。
サービス業やIT業界とコラボすれば面白いことができそうだと、発想も製造業の範疇を軽々と飛び越えていく。将来的には、世界でも溶接技術が高く、普及が進むドイツに拠点を持ち「TIG溶接技術で世界一」を目指したいと語る。目標は高く、だが志はブレない。
夢は本気で信じれば「予定」に代わるというが、まさにそれを実践してきた。夢に向かって進化し続ける同社から、しばらく目が離せなくなりそうだ。

ノースヒルズ溶接工業株式会社
http://www.nhillz.jp/
東大阪市菱江2-1-23 TEL 072-921-9516

ビジュアルを活用したWebで、技術の理解を進めると同時に、インパクトのあるキャラクター「だてくん」が製造業のイメージも一新。

溶接をメインに真空装置の設計・製造・組み立てまでおこなう。この「真空搬送路」では、成膜中でも高い真空度を維持するため、不純物の混入の少ない高品質な膜の成長が可能に。

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