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ものづくり企業の次の一手は? 毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。
現状打破のヒントやモチベーションアップにつながります。

技×デザインの叡智が込められたデジタル時代の道具箱。

ケースに入った「十字」は、同社の工具箱の底に強度を上げるために入っているくぼみ。これを東洋スチールの「技術力のシンボル」としてデザインに採用

小物類をコンパクトにまとめられるポーチ(20,000円(税別))、13インチまでのノートPCを格納するプロテクションケース(40,000円(税別))、サイズの異なる6つのポケットを備えたブリーフケース(50,000円(税別))の3タイプ展開

今や仕事に必須となったデジタル機器。それらを収納するバッグは現代の道具箱だ。これを美しく収納し、持ち運び、さまざまな場所に自分のデスクをつくりだす。それが東洋スチールとデザインプロデュースチームとの共同開発で生まれた「KONSTELLA(コンステラ)」だ。同社は1969年の創業以来、さまざまなツールボックスをつくり続けた、工具箱のプロフェッショナル。「数年前に商工会議所が開催する研修に参加したとき、デザイナーとのマッチング事業があることを伝えられたんです」。そう新展開の経緯を語るのは、営業部 技術課の中島大輔氏。同社のロングセラーは40年にわたり累計1,000万個以上を製造販売した山型工具箱。次のステップを見据えたとき、そのほかの定番商品のモデルチェンジか、新市場を狙う新商品開発の二択があったが、選んだのは後者の道。「工具箱から道具箱へ」というコンセプトのもと開発に踏み切った。
コンステラはアルミニウム合金のボディに、毎日タフに使えるよう20以上の工程を経て完成する姫路産の植物タンニンなめしレザーを取り入れ、経年変化を楽しめる素材のコンビネーションに。また山型工具箱において、強度を上げるために生まれた「十字」の凹加工をボディに承継し、衝撃保護力とフォルムの美しさを兼ね備えたスマートなツールに仕上げた。細部に魂は宿るというが、職人技によるディテールの細かな処理にも注目したい。箱型キャリーケースは、プレス成形過程で生じるコーナーの隙間を埋めて樹脂パーツを被せたものが多い。しかしコンステラは強度と美しさを兼ね備えた、「フォルム一体型のアール」を実現している。
2016年にはクラウドファンディングで展示会出展用の費用を調達し、リリースに向けておおいに盛り上げた。現在はTSUTAYAのサイトやポップアップショップなどで販売展開され、今後は新しいモデル展開も考えている。「いつかコンステラで、デザイン関連の賞に参加したい」と語る中島氏。斬新なデザインに技術の粋を尽くした道具箱、そのなかには大きな夢がつまっている。

>紙面からの続き

2009年にグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した「山型工具箱」は、誰しも一度は目にしたことがあるだろう。ホームセンターなどにある青い金属の工具箱はほとんどが東洋スチール製。国内の金属製工具箱のシェアは約60%を誇る。従来は工場・現場などのプロユースが大半を占めていたが数年前、この工具箱にシルバー、黒、ピンクなどのカラーバリエーションを拡充したところ、これまでと違ったユーザー層、特に女性に好評で、順調に売上を伸ばしている。山型工具箱の新展開とコンステラの二本柱で新たなユーザーを取り込み、「東洋スチール」というブランドを浸透させていく。

東洋スチール株式会社
http://www.toyosteel.jp/
http://konstella.jp/
東大阪市加納4-8-13 TEL 072-964-3181

アルミニウムの耐食性、耐摩耗性を向上させるアルマイト染色は、秒単位で濃度が変化する。「漬け染め技術」と呼ばれる高度な職人技で染め上げている

山型工具箱を1984年、はじめて1枚の鋼板を絞りで製品化。コーナー部がアール形状で手に優しく、蓋と底の合わせに丁番線を使わない設計が画期的と評価された

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