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MOBIO入居企業・常設展示場出展企業のスペシャルインタビュー

ものづくり中小企業の変革と挑戦を支援しているMOBIOでは、MOBIO 常設展示場出展企業様・インキュベートルームの入居企業様の「 変革と挑戦 」について、取り組みのきっかけ(背景)、 具体的な内容などをインタビューしご紹介していきます。ここにはヒントが沢山詰まっているはずです。 じっくりお読みください!

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独自の技術とアイデアで、水と街、人の暮らしの安全・安心を守る!

株式会社光明製作所 代表取締役 金村 時喜 氏

株式会社光明製作所
代表取締役 金村 時喜 氏

会社名株式会社光明製作所
住所〒594-1144 大阪府和泉市テクノステージ1-4-20
電話番号0725-51-3000
代表者名代表取締役 金村 時喜 氏
設立1947年(昭和22年)
事業内容JWWA規格サドル付分水栓・止水栓・継手他
給水器具および応急給水栓の製造販売
仮設配管資材レンタル
鋳造部品(CAC406・CAC902・CAC411) の販売

鋳造技術をはじめとした一貫生産体制で、給水器具業界をリード

鋳造部品

マルチ止水栓
▲顧客ニーズを徹底してキャッチアップし、それに独自の技術やアイデアをプラスして新製品を開発。

人々の暮らしに必要不可欠な水とその供給インフラとなる上下水道等の設備。これら公共性・社会貢献性の高い水道事業に関わる幅広い給水器具を一貫生産する光明製作所。 昭和22年の創業以来、同分野において求められる、多彩な材質の給水管をはじめ、水道メーターの前後に設置される止水栓、水の逆流を防止する逆止弁等の製品を製造し提供してきた。

同社の製品は、高い機能性と安全性を両立させた品質の高さが評価され、全国の地方自治体を始めとする約570団体、一般企業では150社に採用されている。 なかでも、マルチ止水栓は同業他社も含めて従来の逆止弁では不可能だった流量をコントロールできる製品として業界でも特に注目されており、まさにオンリーワンな存在だ。

「当社は、創業以来 “徹底した顧客目線での製品開発”をテーマとしてきました。時代によって変化するニーズや法令改正による新たな安全基準への対応等、厳しい要望に当社が応えられるのは、設計から鋳造 機械加工 組立 検査にいたるトータルな生産体制を構築しているからで、特に中小メーカーとはいえ、モノづくり業界全体でも希少な鋳造技術や大手と同等の検査システム、実験・評価設備を持っていることは、圧倒的なアドバンテージになっています」

代表取締役の金村 時喜氏が語るように、同社が70年近く事業を継続し、KOMEIブランドで全国的に製品が知られている理由は、一貫したモノづくりシステムと他にはない強みを持っているからだ。

「もう一つ私共が大切にしているのは、常に新しい技術開発を目指す姿勢です。その中で新しいチャレンジを日々怠らないようにしています。 平成12年から新期事業として業界に先駆けてスタートした仮設配管資材レンタルシステム『リユーズシステム』は、画期的な環境対策新製品として注目を浴び、用途やユーザーが急速に広がっています」

業界の課題を解決する意識が、社会貢献につながる新製品に結実&進化

リユーズシステムは、水道工事の際に使用される仮設配管を必要な時に必要な分量だけレンタルするシステム。それまで配管材料は、使用後、廃材として破棄されるため、膨大な処分費用がかかり環境への負荷が大きいという課題を抱えていたという。

こうした状況下、金村氏は平成12年に環境マネジメントシステムISO14001の認証取得をきっかけに「給水器具メーカーのノウハウを活かして、もっと環境に優しい製品やサービスで、環境課題を解決し、社会に貢献できないか」と思い立ち、困難な新製品の開発に着手した。

「最初は、何回も利用できるようポリエチレン素材を採用し、再使用に適したパイプを製作しました。さらに水質の安全性を確保するための洗浄・殺菌システム、品質を担保するための検査システムを自分たちで設備から構築したのです。業界でも前例のないことでしたから、苦労は大きかったですが、何度もトライしては検証を繰り返し、リユーズシステム全体をつくりあげました」

こうして製品と共に、布設⇒撤去⇒洗浄・殺菌⇒漏れ検査⇒再利用というサイクルを可能にする設備と体制を構築し、事業をスタートさせた同社。世の中の循環型社会へのシフト、環境ニーズの高まりに乗って、リユーズシステムは次々と全国の自治体や建設事業者に採用され、今では同社の経営を支えるもう一つのコア事業に成長している。

「いつも見かけていた廃材の山を前に、どうにかできないか? という思いを持って、最初は周りの反対を受けながらも、創り挙げたリユーズシステム。現在は、従来からの給水器具製造と共に事業の二本柱となっています。この成功事例は、モノづくり企業として、新しいこと、誰もやっていないことに取り組む姿勢をより強固にしてくれましたね」と金村氏は振りかえる。

▲製品はもとより、設備機器まで自前で設計・製作しリユーズシステムを生み出した。

100年企業に向け、最新鋭の設備を備えた新工場を起点に次なる挑戦を!

▲新工場になって、技術者のモチベーションもアップ。新しいことへ挑戦する意欲も高まった。

▲業界では絶対不可能とされてきた、鋳造加工プロセスのロボット化を独力で実現した。

モノづくりメーカーとして、常に新しいことにチャレンジする企業風土がある同社では、平成27年5月、大阪府のテクノステージ和泉内にある16,577㎡もの広大な敷地に、最新の製造設備と検査設備、そして大規模な実験設備を備えた新工場を稼働させ、本社を移転した。
「これまでにも当社では、絶対不可能と言われていた鋳造の加工プロセスのロボット化や中小企業では難しい高度な分析・品質評価体制の構築に取り組んできました。不可能や難しいことにチャレンジする社内の力をさらに広げるためにも、新工場建設は追い風になります。私共が大手メーカーと差別化できる点は、新しいことにスピード感を持って どこよりも先駆的にやっていくこと。この新たな拠点から、業界が驚くほど、画期的な新製品、独自技術を生み出していきたい。そんな思いを持って、今社員が心を一つに新たなスタートを切っています」

一方で、鋳造技術と設備が評価され、他分野の企業からOEM製品の製造を託されるようになった。 リユーズシステムが災害時の応急的措置的な水供給に役立つとして、多くの自治体と災害協定が結ばれる等、さらなる事業の広がりもあるという同社。

「来年の平成28年、当社は創業から70周年を迎えます。“安心で、安全な水を皆様にお届けする”という創業から変わらない使命感を持って、次に迎える100年に向けた新技術開発、モノづくりをこれからも継続していきたいと思います」
新拠点構築、事業の新規分野への広がり、企業として好調な中にあって、既に次のステージを見据えた前向きな姿勢を見せる金村氏。同社が30 年後、100年企業としてどんな成長を遂げているのか、実に気になるところだ。

MOBIO担当者より

強く思うことが実現への第一歩。そこからマルチ水栓、リユーズシステム(仮設配管レンタル)、自治体との災害協定などに結実し、社会貢献企業として認知拡大。お話をお聞きしたのは新工場。整備された設備をもとに、金村社長の口から次々に出てきたのは、新たな「変革と挑戦」の言葉でした。(兒玉)

 取材日:2015年9月7日(月) ライター:北川 学

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