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MOBIO入居企業・常設展示場出展企業のスペシャルインタビュー

ものづくり中小企業の変革と挑戦を支援しているMOBIOでは、MOBIO 常設展示場出展企業様・インキュベートルームの入居企業様の「 変革と挑戦 」について、取り組みのきっかけ(背景)、 具体的な内容などをインタビューしご紹介していきます。ここにはヒントが沢山詰まっているはずです。 じっくりお読みください!

pick up company 029

変革に取り組んで『強み』の再構築を目指す

株式会社髙澤製作所 代表取締役 髙澤 功一 氏

株式会社髙澤製作所
代表取締役 髙澤 功一 氏

会社名株式会社髙澤製作所
住所〒577-0827 大阪府東大阪市衣摺6丁目8-33
電話番号06-6729-1001
代表者名代表取締役 髙澤 功一 氏
設立1959年(昭和34年)
事業内容船尾装置(プロペラ軸、中間軸、船尾管)
油圧漁労機器、省力機器
艤装品

『船舶部品の百貨店』を目指してきた

TSS型シールスタン

漁船を中心とした中小型船舶用船尾装置や油圧漁労機、その他船舶部品の設計、製造、販売を行う株式会社髙澤製作所。代表取締役の髙澤功一氏によれば、父である現相談役がプロペラ軸の製造、販売を行ない、その後お客様からのニーズに応える形で他の船舶部品の製造、販売に事業領域を広げていった。
「ディーゼルエンジンやFRP船の登場が大きな転機でした。地方の鉄工所がエンジンや部品を製造するスタイルから、仕入れて組み立てるスタイルに変化していったのです」

そこで、髙澤製作所は日本各地に営業所を設置し、日本中に営業担当者が訪問する体制を構築。さらに、従来は現物あわせで行っていた接続部品なども、高い技術力で各部品の規格標準化を推進した。髙澤製作所の部品同士なら交換したい部品だけを交換すればよくなり、どこの工場でも修理や調整ができるようになった。
「船の寿命が延びて中古取引が増えたことなどにより、製造とメンテナンスが必ずしも同じ工場で行われるわけではなくなりました。激しい環境変化の中で、髙澤製作所の規格標準化された部品が、その船の『信頼の証』となっていきました」

近年は小型漁船といえども、レーダーや魚群探知機などが搭載され電子化が進んでいる。髙澤製作所が目指してきたのは『船舶部品の百貨店』だ。
「船の電子化や高性能化が進み、部品も増加傾向にあります。当社としては、製造力や調達力を強化しながらワンストップで船舶関連部品が揃う『船舶部品の百貨店』を目指していきます」

提案型営業で『強み』の再構築を目指す

プロペラ軸の製造、販売を進めながら、お客様のご要望によって取り組むことで大きく飛躍した事業が油圧漁労機だ。
「20年ほど取り組んでいます。特に近年は船員の高齢化が進む中で、網の引き上げなどにおける省力化ニーズが高まっています」

お客様である漁師の方々の要望を取り込み、取扱商品を増やしてきた。しかしながら、漁業の就労人口が減少し、漁船の減少が進む中、髙澤氏は今までのやり方を踏襲するだけではなく、変革が必要だと考えている。
「従来はお客様に呼ばれておうかがいしたり、定期的に訪問して発注の有無を確認すれば注文をいただけました。しかし、将来的にはそういった『御用聞き営業』だけでは生き残れないかもしれない」

これまでは北海道から九州まで営業担当者がいることや、お客様がたくさんおられることが大きな強みだった。近年、その強みをさらに生かそうと、お客様と一緒に船造りを行う取り組みを始めている。
「明石の海苔養殖業者様の操業船において、10年ほど前からお客様と一緒に操業しやすい船造りに取り組ませていただいています。海苔は網からの摘み取りが特殊なのですが、その刈り取り装置や網の消毒などの仕組みをご提案させていただく『提案型営業』を開始しています」

この取り組みは、営業担当者のスキルアップや会社のフォロー体制、情報共有体制などが必要となる。
「変革の道のりは大変険しいものです。しかし、この変革が髙澤製作所の強みを生かしつつ、お客様に最も喜んでいただける戦略だと考えています」

『変革』と『信頼』を継続して提供できる企業に

UGZ-230HA 手動角度調整装置付

社長として父親から髙澤製作所を引き継いで17年。髙澤氏が最も大切にするのは『信頼』だ。その信頼を高めていくには、営業担当者の力と会社のサポートが一体となってお客様に提供されることが必要だと考えている。
「お客様との信頼関係こそ、ビジネスの根底を支えるもの。さらに深い信頼関係を構築していくには、まだまだ社内の情報共有が不足しています。今後のビジネスのヒントとなる情報がしっかり上がってくる風通しの良い組織を目指していきたいですね」

漁師の減少や高齢化、後継者不足などのため、水産業関連市場は縮小傾向にある。だが指を咥えて見ているつもりはない。
「お客様に当社がナンバーワンだと認識いただければ、まだまだ会社は成長できるはず。この業界で60年以上仕事をしてきました。今後も水産業界で成長していくには、どうすればお客様に喜んでいただけるか、考え続ける企業にならねば。例えば、見学して喜んでいただけるような工場にしていくのも面白いかもしれないですね。当社には変革の余地がまだたくさんあります。変革し続けられる企業を目指します」

MOBIO担当者より

技術力はもとより、一時も漁を休みたくないという要望に素早く対応できる体制で信頼を築いてきた同社。今後は更に提案力で顧客を離さない企業になりたいとのこと。パワーを感じます。(奥田)

取材日:2013年11月20日(水) ライター:中直照((株)ショートカプチーノ)

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